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2024/03/19 15:02 |
有機ELの特徴その4

コスト
原理的には液晶ディスプレイより単純な構造が可能であるため、液晶ディスプレイより製造コストが下がる事が期待されている。 

大型化
大型化するとドット落ちや全体の均質化などの問題により、歩留まりが悪化する。また、大型化で課題の多いパッシブ駆動を避けてアクティブ駆動を採用するためには多数の製造技術と大きな設備投資が必要になる。液晶の大型化と同様、着実な不良原因の解析と対策が必要になると思われる。発光層の膜厚はTFT薄膜デバイスより薄い為、パーティクルの削減が重要な課題の一つである。現在はアクティブ駆動用バックプレーンとして低温多結晶シリコン(ポリシリコン、LTPSとも言われる)が製品として用いられているが低コスト化、大画面化の為にアモルファスシリコンや微結晶シリコン等の代替技術を用いた方法が提唱されている。
画面の大型化に伴って画素サイズが大きくなると、肉眼で単独の画素が見えてしまうという問題解決のために、さらに800万画素(4、096×2,160)程度の高解像度が求められるようになっている。これによって、各画素に与えられる駆動時間の減少とRC(抵抗と容量成分)による信号の立ち上がり遅延が新たな解決すべき課題となっている。

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2008/06/17 01:57 | TrackBack() | 携帯電話のディスプレイ
有機ELの特徴その3

磁気の影響
ブラウン管とは異なり磁気の影響を受けない。 

サイズ
ガラス基板2枚で挟み込む構造の液晶と違い基板は1枚であり、加えてバックライトが不要であるため薄型化が可能とされる。発光層の保護のための封止層が課題であるが無機および有機の薄膜を用いたべた封止方式が開発されており、これによって将来は封止層が必要無くなるともいわれている。 

フレキシブル
プラスチックなどの基板を使った柔らかくて折り曲げることができるディスプレイの試作品が発表されている。しかし、プラスチックシートやステンレスシートを基板に使用すると酸素などを透過して発光体を劣化させ寿命を短くしてしまうため、製品化にはフレキシブルな封止層あるいは封止が不要な技術が必要となる。 

寿命
発光体の有機物は通電及び酸素や湿気の影響により徐々に劣化して輝度が低下する。この問題は発光体の研究と空気から遮断する封止技術により急速に改善されてきており、最新の各社製品では5万時間以上といったモバイル機器には十分な寿命を確保できる水準に達してきている。ただし、公称寿命と実測寿命との乖離が指摘されており、実際にはまだまだ問題が多い。ソニーの有機ELテレビXEL-1、寿命は公称の約半分という予測される。 




2008/06/17 01:55 | TrackBack() | 携帯電話のディスプレイ
有機ELの特徴その2

応答速度
液晶ディスプレイは液晶の分子の方向を変えることで輝度を変えるため、応答速度が鈍い。対して有機ELは励起子の発光時間が非常に早く、電流を変化させれば輝度が瞬時に変化するので、非常に応答速度が早い。また、液晶ディスプレイは温度が応答速度に影響し、低温では応答速度が鈍くなる。しかし有機ELディスプレイは低温でも応答速度は変化しない。  

視野角
液晶のように見る方向によって階調が変わってしまうことがなく、またコントラストの低下も低く、視野角は180度に近い。プリズムシートで集光し表面輝度を向上させる液晶とは異なりランバート分布に近い発光分布を持つが、マイクロキャビティー効果を用いることで集光させる事も可能である。

駆動電圧・消費電力・発光効率
液晶のようにバックライトをカラーフィルタに通して発色するのではなく色の付いた光を直接出せるのでエネルギ効率を高くできる可能性がある。また、プラズマのような放電発光ではなく有機半導体内の励起子により発光するので発光そのものに必要な電圧も数V程度と低い。また有機ELの発光効率も近年飛躍的に向上している。さらに発光材料として蛍光材料が広く用いられているが原理的に効率の高いりん光材料の開発が進んでおり、さらなる高効率化が期待できる。 

コントラスト比
素子の自発光であるため、発光を止めることで黒が明確に表現できるため、測定が困難なほどの高コントラスト比を達成できる。液晶テレビは1000:1程度に対し、ソニーの有機ELテレビはXEL-1のコントラスト比が100万:1と公称する。  




2008/06/17 01:53 | TrackBack() | 携帯電話のディスプレイ
有機ELの特徴

携帯電話のディスプレイとしてもなじみの出てきた有機ELの特徴は液晶ディスプレイやプラズマディスプレイなどとの対比で語られることが多い。

解像度
現在、携帯電話に使用される有機ELディスプレイは解像度がシャドウマスクの精度およびそのプロセスで制限されている。現在、シャドウマスク以外の手法、ホワイト+カラーフィルタ方式(ただし、この場合、色純度は液晶ディスプレイ以下となる)、レーザー熱転写方式(原材料の利用率が極めて悪い、インクの価格と有機EL材料の価格は異なるため、非常に高コストである)〈LITI法:3M〉、レーザー再蒸着方式(これも非常に高コストである)〈RIST法:コダック、RIPS法:ソニー。違いはドナーシートの材質)と言ったシャドウマスクの制限を伴わない技術が開発されている。また画素には液晶の場合1個以上、有機ELの場合2個以上のTFTが必要な為、高解像度ディスプレイの場合制約となりうるが、トップエミッション方式の開発により制約は無くなりつつある。これらの進歩の結果、すでに300ppiの試作品も現れている。また3色の発光層を縦に重ねることによって解像度を高くできる可能性もあるとされる。 

発色 
有機ELは原理的に共役結合の実効長を分子構造設計によって変化させられる為、任意のエネルギーの励起子すなわち任意の波長の光を取り出せる。これにより色再現域が広いフルカラーディスプレイが可能である。また、特定の色のみを発光する素子も作れる。 




2008/06/17 01:29 | TrackBack() | 携帯電話のディスプレイ

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